狼将棋のブログ

狼の中で最近ちょっとしたブームになりつつあるのが、変則将棋の一つ「ついたて将棋」(ルールはWikipedia等を参照)。便利なことにネットでついたて将棋の対戦ができるサイトもあります。学生の頃に将棋部でついたて将棋を遊んだことは何度かあったのですが、今改めてやってみると奥深さに驚かされます。

続きを読む

年末年始顔を出せませんでしたが今年もよろしくお願いします。
【第1図】
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・v飛 ・ ・ ・|二
| ・ ・v桂v金v銀 ・v角v歩 ・|三
| ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・v歩|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 ・ 歩 角 歩|六
| 歩 歩 ・ 金 銀 歩 桂 ・ ・|七
| 香 銀 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 玉 桂 金 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=46  △5三銀  まで

観戦していた将棋より。
▲2四歩△同歩▲7五歩△同歩▲3五歩△同歩▲同角△3六歩▲3四歩
【第2図】
後手の持駒:歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・v飛 ・ ・ ・|二
| ・ ・v桂v金v銀 ・v角 ・ ・|三
| ・v歩 ・v歩v歩 ・ 歩v歩v歩|四
|v歩 ・v歩 ・ ・v歩 角 ・ ・|五
| ・ ・ ・ 歩 歩 ・v歩 ・ 歩|六
| 歩 歩 ・ 金 銀 歩 桂 ・ ・|七
| 香 銀 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 玉 桂 金 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=55  ▲3四歩  まで

▲2六角▲3七桂から273の仕掛け。
本には載っていないがプロの実戦例はそこそこある。

本譜は素直に進めた順だが、第2図となっては居飛車が良い。
以下は△4四角▲同角△同飛▲2四飛。
遡って▲3五歩に△4三飛とするのが優り、それで難しいようだ。
(参考:将棋世界2012年10月号付録「居飛穴破り 櫛田流四間飛車」)

さて本題。
(下手な将棋指しおったぞーという記事を書きたいわけではない)
【第3図】
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・v玉v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v銀 ・v金v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v桂 ・v銀 ・v角v歩v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩 ・v歩 ・ ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩 桂 ・ 歩|七
| 香 銀 金 角 ・ 銀 ・ 飛 ・|八
| 玉 桂 ・ 金 ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=36  △4二飛  まで

同じ日に指されたC2▲星野△中田功より。
コーヤン流で実によく見る局面で、先後逆で▲5九金の形も多い。

▲2四歩△同歩▲3五歩△同歩▲同角△3六歩▲3四歩
【第4図】
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・v玉v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v銀 ・v金v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v桂 ・v銀 ・v角 ・v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩 ・ 歩v歩 ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 角 ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・v歩 ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩 桂 ・ 歩|七
| 香 銀 金 ・ ・ 銀 ・ 飛 ・|八
| 玉 桂 ・ 金 ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=43  ▲3四歩  まで

以前は▲2四歩△同歩▲同角という進行が多かったが
数年前に3筋も切る指し方が発見され、以降はそれが主流となっている。

▲3五同角に対する中田先生の応手は大半が△3四歩。以下は
▲2四角△2二飛▲2五歩△4四角▲4五桂△6二銀
【参考図】
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・v玉v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v銀v銀v金 ・ ・v飛 ・|二
| ・v歩v桂 ・ ・ ・ ・ ・v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩v角v歩 角 ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・ 桂 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|七
| 香 銀 金 ・ ・ 銀 ・ 飛 ・|八
| 玉 桂 ・ 金 ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩二 
手数=48  △6二銀  まで

が進行の一例。
参考図では3六の歩が駒台に移動した上に▲3八飛という運用まで生じている。
何より△3四歩と打つ感触があまりにも悪い。
そこで遂に意を決して△3六歩と打った、というのが第4図に至った経緯。

さて改めて見てみると第2図と第4図の盤面右半分がほぼ同じ形になっている。
そして第4図の形勢も、やはりというか振り飛車がまずそうだ。
△4四角は▲同角△同飛▲2四飛で前述の四間飛車と同様に居飛車良し。
実戦は△2二角だが、▲2四飛△3七歩成▲2三飛成△6二銀▲5七銀
【第5図】
後手の持駒:桂 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・v玉v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v銀v銀v金v飛 ・v角 ・|二
| ・v歩v桂 ・ ・ ・ ・ 龍v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩 ・ 歩 ・ ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 角 ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 銀 歩vと ・ 歩|七
| 香 銀 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 玉 桂 ・ 金 ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=49  ▲5七銀  まで

と進んで居飛車が良くなった。
端攻めが来ても▲6六銀で止められる一方で▲2四角が厳しい。
(ただし結果は色々あって中田勝ち)

そこまで振り飛車の条件が悪いのか中継を見ていてもよく分からなかったが、
似た形と並べることでよく分かりましたね。

明けましておめでとうございます、今年もどうぞ宜しくお願いします。年末年始は24で指しまくりのR点も落ちまくりでしたが、最近は反省して対局ペースもR点も落ち着きつつあります。変なスイッチが入ったのか先月だけで80局近くも指しており、これだけハイペースで指したのはいつぞやのリレー前の時期以来でしょうか。


さて、新年早々に小難しそうなタイトルにしましたが実際はただの雑感みたいなものです。

きっかけが何だったのかは忘れましたが、最近、端歩に関する価値観が1つ大きく変わりました。ちなみに以前の考え方は、

対抗型・・・玉側は何も考えずに突いておく。反対側はケースバイケースで、他に価値の高い手があれば省略するけど、▲9七角(△1三角)や▲9七桂(△1三桂)とできるメリットも案外無視できない。

相振り・・・端が弱点になりやすい美濃や穴熊の玉側は突かない。矢倉や金無双は端だけでは潰れにくいので突くのもアリ。相手の玉側は、中央で手が遅れる等の事情がなければ突いておきたい。

という感じでした(あくまでも一個人の考えです)。そして価値観の変わった部分というのが、対抗型の時の玉側、もう少し細かく言うと「対居飛車急戦における玉側の端歩」についてです。これまでは「何も考えずに突いておく」だったのが、「相手から突かれたら自分も突くけど、相手が突いてこなければ自分から突くことはしない」というものに変わったのです。
【第1図は▲5九角まで】
後手:相手
後手の持駒:歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・v金v銀v玉v角 ・|二
|v歩v飛 ・ ・ ・v歩 ・v歩v歩|三
| ・ ・ ・v銀v歩 ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ 歩 桂 ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 銀 歩 歩 歩 ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 金 ・ ・ 歩 歩 歩|七
| 香 ・ 飛 ・ ・ ・ 銀 玉 ・|八
| ・ ・ ・ ・ 角 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:kame1223
先手の持駒:なし
手数=57  ▲5九角  まで

後手番

端歩を突かないことが特に活きやすいのが第1図のような形です(居飛車側は棒銀、形は一部違うけどだいたい定跡形)。振り飛車側は左桂を6五まで跳ねていることが主張点ですが、この桂は質駒になっているという側面もあります。そして居飛車側に桂が渡ると、この戦型ではほぼ間違いなくとんでくるのが端攻め。

ところが第1図は1筋の突き合いがないので、居飛車側の切り札とも言える攻め筋を1つ消していることになるのです。稀に振り飛車側から端攻めをするケースもありますが、そもそも玉が端に近いのは振り飛車側だし、端攻めをする頻度も全く違うので、「相手から端攻めされない」ことの恩恵が大きいのは圧倒的に振り飛車側と言えるでしょう。もちろん、端を突かないことで玉が狭くなる、1五桂のような手が生じる、といったデメリットもありますが、それはお互い様。そう考えると、端の突き合いがないほうが振り飛車側にとって得なのではないか・・・と思えてきたわけです。

もちろん、居飛車側から△1四歩と突かれて受けずに△1五歩と伸ばされてしまうとデメリットが大きすぎるので(結局端攻めも生じてしまうし)、相手から突かれたら自分も突く、ということになります。


以前はプロ棋戦の携帯中継などで「この場合は端歩の突き合いは先手が得」のような解説を見ても「こまけぇこたぁいいんだよ!!(AA略)」状態でしたが、こうして突き詰めて考え始めるとなかなか深いテーマだな・・・と思うのでした。雑感おわり。

このページのトップヘ