どうも、きらりこと久住です。
長かった24名人戦もついに終局しました!
結果は10勝14敗で16位と、タイトル獲得まで後一歩及ばずでした。

一度は優勝したこともある四段リーグでしたが、今回初めて高レートの方のリーグになったということもあり、実力不足を痛感せざるをえませんでした。まだまだ修行し直さんといかんですね。。

今回心理的な面でも色々反省すべきことが多かったのですが、それに関しては「結果に対していちいち一喜一憂しない」ことを肝に銘じるだけに留め、技術面から自戦記、というか振り返りを書きたいと思います。


今回一番痛感したのは終盤力の不足です。
元々終盤力には割りと自信があったのですが、通用していたのも二段くらいまでのこと。
慢心している内に、既に終盤力の優位性は無くなっていたのです。。

特に受けが弱い。受ける勇気が無いと言ったほうがいいのかもしれない。
受けないのに、渡しちゃいけない駒を渡して、いつの間にか受けが利かなくなってしまう。

分かりやすい受けが利くときはバンバン受けるし、分かりやすい攻めを続けられるときはバンバン攻める。しかし攻めたり受けたり緩急自在の手が必要になったとき、そういう局面がずっと続いたとき、どこかで大悪手を指してしまう。大概は受けをミスったとか、受けなかったために起こる。

今回負けた対局は、もうほとんどと言っていいくらいそんな将棋ばかりなのですが、その中でも2局を選りすぐりました。

というわけで、24名人戦やってしまった大賞の発表です。


1.やってしまった一つ目

一つ目の将棋は、自分が先手番で3手目77角戦法を指した将棋です。
下図は、それをボナンザ(ver6.0)で解析した形勢を表すグラフです。

棋譜解析1

先手番なので、+(プラス)であれば優勢(好手)、-(マイナス)なら劣勢(悪手)という意味です。
グラフを見れば、見事に優勢の将棋が最終盤でひっくり返っていることがわかります。

そしてグラフの各数字に対応しているのが下のそれぞれの局面です。


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①(上左図)は、まあ、ご愛嬌と言いますか・・。3二の金が浮いているのに、3五に居た飛車を3八に引いてしまいました。相手の見落としも投了レベルですが、自分のもひどい見落としです。。

②(上中図)は、△5七とと寄ってきた手に対して、取らずに▲7八金(68)と逃げてしまいました。次の△7六歩がべらぼうに厳しく、グラフを見ればわかるように優勢が一気に不利になってしまいました。△4五桂と逃げ道を広げながら金に当ててくる手が気になってこう指してしまいましたが、普通に取っておいて何でもなかったようです。

悪手を指してしまったとはいえ、まだわからなくなっただけで、この後も少しずつ優勢にしていき、一時は勝勢に近いくらいまでいっています。

③(上右図)は悪手の3連コンボです。▲1三角と打ち込んでしまっているのもリスクが高くてとても褒められたものではないですが、それを悪手に変えてしまったのは、図にあるように▲7五歩と指した手です。▲2二角成としておけば、相手に角を渡さずに詰めろをかけて勝ちだったのですが。。

攻めだけを見るのではなく、相手に駒を渡さないような攻め方をする必要があるのですね。
悪手も一回なら大丈夫と言われますが、3回も4回も連発してしまうと駄目なようです。


2.やってしまった二つ目

さて2つ目は、自分が後手番で4手目33角戦法を指した将棋です。

ちなみに、本選リーグから、先手番なら3手目77角、後手番なら4手目33角を多用しています。元々後手番の戦法が何か無いか探していたのですが、今のところどちらもそんなに悪くない感触です。終盤力さえあれば、序盤戦法的には問題ないと思います。

今度は自分が後手番ですから、下図の形勢グラフでは、+(プラス)であれば劣勢(悪手)、-(マイナス)なら優勢(好手)の意味になります。

棋譜解析2

グラフを見ると、序盤こそやや不利になっていますが、そこはほとんど誤差みたいなものなので、問題は中終盤のほうです。中盤では、優勢から一時ほとんど勝勢にまでなっていますが、そこから下図のような悪手の数々を指してしまいました。

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まず①(上左図)では、十分に駒得していて、攻めが途切れる心配も無いので、攻め合うべきではないのに、△3五桂といってしまいました。グラフを見ればわかるように、この悪手を指してもまだ全然優勢なのですが、△4二金と受ける方がずっと勝ちやすい指し方のようです。

そして②(上右図)では、ちょっと怪しくなってきたかな、というところで指してしまった悪手です。この一手前の▲2五桂に対して何を指していいかわからずにこう指してしまいましたが、普通に△3二金打としておいて、まだこちらが優勢だったようです。

やはり相手が迫ってくると、受けるべきところをどう受けていいかわからず、ミスを頻発してしまうことがわかりました。勝つ将棋では、こういう受けるべき局面というのが無いことが多いので、助かっていた面もあるのかもしれません。まあ、それでも五段クラス以上の攻めの力があれば、受けなくても勝てている将棋も多いのかもしれませんが、前述のように圧倒的な力で攻め倒すよりも、受けるべきところをしっかり受ける方がずっと楽で勝ちやすいはずです。これは長い詰みを探すよりも短い必至に持ち込んだ方がずっと楽だし勝ちやすいことと似ていますね。


3.まとめ

将棋は攻めだけでも受けだけでもうまくいかないことが多いです。詰ませば勝ちの将棋では、圧倒的に駒得していても、攻め合ってはスピード負けしてしまう場合が多いですし、鉄壁の受けをしても、その根底にいざと言うときに攻め切る力が無ければ、いつか崩されてしまいます。

攻めと受けのバランス、これらを考えた緩急自在の指し方が重要なのだなとより深く感じました。

そして、名人戦に出てみて、また改めて実感しました。
やはり自分は将棋が好きなんだな、と・・。

来年は今回以上にレベルアップして、是非また挑戦できたらと思います。

最後に、出場された皆さんお疲れ様でした!
そして対局していただいた方ありがとうございました!