年末年始顔を出せませんでしたが今年もよろしくお願いします。
【第1図】
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・v飛 ・ ・ ・|二
| ・ ・v桂v金v銀 ・v角v歩 ・|三
| ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・v歩|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 歩 歩 ・ 歩 角 歩|六
| 歩 歩 ・ 金 銀 歩 桂 ・ ・|七
| 香 銀 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 玉 桂 金 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=46  △5三銀  まで

観戦していた将棋より。
▲2四歩△同歩▲7五歩△同歩▲3五歩△同歩▲同角△3六歩▲3四歩
【第2図】
後手の持駒:歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・ ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v玉v銀 ・ ・v飛 ・ ・ ・|二
| ・ ・v桂v金v銀 ・v角 ・ ・|三
| ・v歩 ・v歩v歩 ・ 歩v歩v歩|四
|v歩 ・v歩 ・ ・v歩 角 ・ ・|五
| ・ ・ ・ 歩 歩 ・v歩 ・ 歩|六
| 歩 歩 ・ 金 銀 歩 桂 ・ ・|七
| 香 銀 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 玉 桂 金 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=55  ▲3四歩  まで

▲2六角▲3七桂から273の仕掛け。
本には載っていないがプロの実戦例はそこそこある。

本譜は素直に進めた順だが、第2図となっては居飛車が良い。
以下は△4四角▲同角△同飛▲2四飛。
遡って▲3五歩に△4三飛とするのが優り、それで難しいようだ。
(参考:将棋世界2012年10月号付録「居飛穴破り 櫛田流四間飛車」)

さて本題。
(下手な将棋指しおったぞーという記事を書きたいわけではない)
【第3図】
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・v玉v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v銀 ・v金v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v桂 ・v銀 ・v角v歩v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩 ・v歩 ・ ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩 桂 ・ 歩|七
| 香 銀 金 角 ・ 銀 ・ 飛 ・|八
| 玉 桂 ・ 金 ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=36  △4二飛  まで

同じ日に指されたC2▲星野△中田功より。
コーヤン流で実によく見る局面で、先後逆で▲5九金の形も多い。

▲2四歩△同歩▲3五歩△同歩▲同角△3六歩▲3四歩
【第4図】
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・v玉v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v銀 ・v金v飛 ・ ・ ・|二
| ・v歩v桂 ・v銀 ・v角 ・v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩 ・ 歩v歩 ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 角 ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・v歩 ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩 桂 ・ 歩|七
| 香 銀 金 ・ ・ 銀 ・ 飛 ・|八
| 玉 桂 ・ 金 ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
手数=43  ▲3四歩  まで

以前は▲2四歩△同歩▲同角という進行が多かったが
数年前に3筋も切る指し方が発見され、以降はそれが主流となっている。

▲3五同角に対する中田先生の応手は大半が△3四歩。以下は
▲2四角△2二飛▲2五歩△4四角▲4五桂△6二銀
【参考図】
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・v玉v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v銀v銀v金 ・ ・v飛 ・|二
| ・v歩v桂 ・ ・ ・ ・ ・v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩v角v歩 角 ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・ 桂 ・ 歩 ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ 歩|七
| 香 銀 金 ・ ・ 銀 ・ 飛 ・|八
| 玉 桂 ・ 金 ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩二 
手数=48  △6二銀  まで

が進行の一例。
参考図では3六の歩が駒台に移動した上に▲3八飛という運用まで生じている。
何より△3四歩と打つ感触があまりにも悪い。
そこで遂に意を決して△3六歩と打った、というのが第4図に至った経緯。

さて改めて見てみると第2図と第4図の盤面右半分がほぼ同じ形になっている。
そして第4図の形勢も、やはりというか振り飛車がまずそうだ。
△4四角は▲同角△同飛▲2四飛で前述の四間飛車と同様に居飛車良し。
実戦は△2二角だが、▲2四飛△3七歩成▲2三飛成△6二銀▲5七銀
【第5図】
後手の持駒:桂 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香 ・v玉v金 ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v銀v銀v金v飛 ・v角 ・|二
| ・v歩v桂 ・ ・ ・ ・ 龍v歩|三
| ・ ・v歩v歩v歩 ・ 歩 ・ ・|四
|v歩 ・ ・ ・ ・v歩 角 ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 ・ 歩 銀 歩vと ・ 歩|七
| 香 銀 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八
| 玉 桂 ・ 金 ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:歩 
手数=49  ▲5七銀  まで

と進んで居飛車が良くなった。
端攻めが来ても▲6六銀で止められる一方で▲2四角が厳しい。
(ただし結果は色々あって中田勝ち)

そこまで振り飛車の条件が悪いのか中継を見ていてもよく分からなかったが、
似た形と並べることでよく分かりましたね。