狼将棋のブログ

カテゴリ: 狼将棋

高校野球の夏の甲子園には毎年「キャッチフレーズ」がつけられている、というのを最近になって知ったので、それっぽい雰囲気のタイトルにしてみました。甲子園のキャッチフレーズを見てみると、震災のあった2011年の「一瞬の夏、一生の記憶」とか、佐賀北高校が決勝8回裏逆転満塁ホームランで初優勝した2007年の「甲子園に、恋をした。」とかのあたりが個人的に好きです。

さて、2007年に24のリレー将棋大会に初出場してから、今年が節目の10年目です。24のリレーに出場できないという初の事態になりましたが、その場の思いつきで提案してみた内輪でのリレー将棋企画、予定通りに7/30(土)、31(日)の二日間に渡って開催されました。大生さんからも参加・観戦に来ていただき本当にありがとうございました。 

可能であれば今月末(27(土)と28(日)とか)にでも第2回を開催できたらいいなあと思っています。


以下はかなり簡単に自戦記。面倒がって局面図も載せずに文章のみ。


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竜宮城へ行っている間に10ヶ月が経っていたようです(前回ブログを書いたのが2月)。
もう年末ということで、書きかけになっていた名人戦も含めて今年一年を簡単に振り返りたいと思います。

●24名人戦

今年は狼からきらりさん、茉麻さん、リンリンさん、自分の4人が出場し、賑やかになりました。自分は15人の六段bリーグに入ることになりましたが、対戦相手のR点は普段指している時とあまり変わらず、それなりの調子を維持できれば予選突破も十分に狙えそうな雰囲気でした。

・・・が、開幕からいきなり3連敗。それでもその後は3連勝で五分に戻し、あとは勝ったり負けたりの展開で、最終的には5勝6敗でギリギリ予選通過できました。最後の一局は必敗形からの逆転勝ちで、結果的にはもし負けていたら予選落ちだった、という状況です。きらりさん、茉麻さん、リンリンさんは危なげない戦いぶりで、晴れて4人揃って予選通過することができました。

2月の記事でも書いたように、本選はボーナスステージと思って楽しもう、という気持ちで臨んだのですが、指し手を見ると全体的に力が入ってしまっていたように思います。もちろん相手も強敵揃いなので一筋縄ではいかないのですが、相手がどうこうの前に自分で勝手に変な手を指して勝手に転んでるなあ・・・というのが、最近になって改めて棋譜を並べた時の感想です。終盤の4連敗などもあり、最終結果は7勝11敗でタイトル獲得はなりませんでした。

きらりさんは出だしの連敗が響いてしまい、そこから追い上げましたがわずかな差でタイトルには届かず。茉麻さんとリンリンさんは本選でも安定した戦いぶりで、それぞれ「獅子」と「象」のタイトルを獲得されました。

第20期24名人戦 記録(まとめサイト)


●リレー将棋

既に安倍さんが自戦記を書かれているので、詳細はそちらをご参照ください。ここでは個人的な反省点をメインに書きたいと思います。 

・第1局
 
矢倉の脇システムから、ぶつかっている角をかわして端棒銀にスイッチする、という作戦。昔、あるホームページでsyunaidarさんが得意にしている指し方として紹介されていて(形や手順は本局と少し違いますが)、たまたま頭の片隅に残っていました。

30手目時点の作戦会議で、もし相手が玉側の端歩を受けたらこういう指し方もあるかも、と軽く提案してみたのですが、どんぴしゃでその形に進み、してやったりという感じでした。しかも相手からはすぐに仕掛けが来なそうな形で、ほぼ確実に端棒銀で先攻できるので、駒組みの時点でかなりの大差になったのではと思ったくらいです。しかし相手も上手く対応し、模様はいいものの明快な決め手は与えてくれません。

【第1図は▲5二銀まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:金 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・ ・ ・ 銀v角v金v玉 ・|二
| ・ ・ ・ ・ ・v金v銀v歩 ・|三
| ・ ・ ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩|四
|v香v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
|v歩 ・v飛 歩 ・ 角 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 桂 ・ ・ 歩 桂 ・ ・|七
| 歩 銀 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 玉 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:歩 
手数=77  ▲5二銀  まで

後手番

第1図は▲5二銀と反撃に転じられた局面。普段から矢倉を指されている方であれば、この▲5二銀や▲4一銀といった打ち込みへの対応も手慣れているのだと思いますが、ここで応手を誤ってしまいました。 

第1図以下△7二飛▲ 4三銀成△同金▲2四歩△同銀▲同角△同歩▲2五歩(第2図)


【第2図は▲2五歩まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:角 金 銀 歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・ ・v飛 ・ ・v角 ・v玉 ・|二
| ・ ・ ・ ・ ・v金 ・ ・ ・|三
| ・ ・ ・v歩v歩v歩v歩v歩v歩|四
|v香v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
|v歩 ・ ・ 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 桂 ・ ・ 歩 桂 ・ ・|七
| 歩 銀 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 玉 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:金 銀 
手数=85  ▲2五歩  まで

後手番

第1図では△5三金▲4一銀成と進め、角を取らせて指すのが勝ったようです。4二の角は遊んでいるので、持駒の銀との交換ならそこまで腹も立たない、という理屈。ただ、△5三金▲4一銀成から▲4二成銀と取られた時、△同銀と△同金のどちらも2筋が薄くなって味が悪いし、形良く取ろうと▲4一銀成に△4三金寄と戻るのはさすがに利かされすぎかな、という思いもあり、この順を見送ってしまいました。

もう一つ、一時的に▲4三銀成△同金と形が乱れても、一回△3二金と埋め直すくらいの余裕はあるだろう、と思っていたこともあり、本譜の△7二飛を選んでしまいました。 その△3二金と埋める隙を与えない、▲2四歩からの猛攻を軽視してしまっていたのも、矢倉の経験値が足りなかったと言わざるを得ません。

この後、相手の緩手と4将リンリンさんの追い込みもあり、 チャンスが来たかと思われる局面もありましたが、最後は寄せ切られてしまい黒星スタート。序盤は理想的な展開でしたが、自身の矢倉経験値の少なさ、感覚の悪さが響いてしまいました。

・第2局

今回は相振りの戦型選択。相手の1将の棋譜を見て、浮き飛車(7六の飛車)を矢倉囲いで圧迫していく展開が有力と判断したのですが、▲7四歩△同歩▲同飛の歩交換の後に▲7八飛と深く引かれてしまい、2局連続の「序盤でしてやったり」とはなりませんでした。そして2将の自分のところで先攻されます。

 
【第3図は▲8六角まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v金v玉 ・ ・ ・v飛 ・|二
|v歩v歩v銀v金v歩 ・v桂v歩v歩|三
| ・ ・ ・v歩v銀v角v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩 ・v歩 ・ ・ ・|五
| 歩 角 ・ ・ 銀 ・ ・ ・ ・|六
| ・ 歩 桂 ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@NatunoOmoide
先手の持駒:歩 
手数=41  ▲8六角  まで

後手番

第3図は△4四角の桂取りを▲8六角と受けたところ。ここは△7五歩がぴったりで先手も攻め切るのは容易ではない形でしたが、対局中は見えておらず△6五歩と取りました。これでも受け止められると考えていたのですが・・・。

第3図以下△6五歩▲同銀△同銀▲同桂△6四銀▲7三歩△8二金▲5三桂成(第4図)

 
【第4図は▲5三桂成まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:銀 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・v金 ・v玉 ・ ・ ・v飛 ・|二
|v歩v歩 歩v金 圭 ・v桂v歩v歩|三
| ・ ・ ・v銀 ・v角v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・ ・|五
| 歩 角 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@NatunoOmoide
先手の持駒:銀 歩二 
手数=49  ▲5三桂成  まで

後手番

▲5三桂成が好手。第3図で△6五歩と取るときに▲5三桂成という手自体は認識していたのですが、このタイミングで成り捨てられるのだけがすっぽりと抜け落ちてしまっていました。

▲5三桂成に△同玉は▲6五歩。△同金は▲6四角△同銀▲同飛が十字飛車。△同銀は▲6四歩。いずれも後手陣はもちません。そこで本譜は△同角と取りましたが、▲6五歩△7五銀▲同角△同角▲6四銀とシンプルに攻められ、やはり厳しい状況です。後手は1~3筋の歩が伸びておらず、先手の美濃囲いに対して嫌味をつける場所がありません。

しかしその後、先手も最善の寄せを逃し、 3将の安倍さんの粘りもあり、際どい終盤戦に。最後は4将の茉麻さんが、自玉の詰めろが消えた一瞬の隙をついて鋭く寄せ切り、見事な逆転勝ちとなりました。自分のミスを仲間にカバーしてもらえる、それもまたリレーの醍醐味の一つなのだと実感しました。

・第3局

スケジュール管理ができておらず、対局日が決まった後でその日の夕方から夜にかけて外せない用事が入っていたのを思い出すという痛恨のミス。用事が終わるのが夜9時頃ということで、急遽しまさんに出場をお願いすることになりました。しまさんにとっては寝耳に水な話になってしまい申し訳なかったです。 

戦型は第2局に続いて相振り。 中盤はこちらの玉頭での勢力争いが焦点になりました。歩の拠点は作られているものの、相手の金駒が攻めに参加していないのでどうか、と思っていましたが、大駒を切ってシンプルに食らいつく攻めが思いのほか厳しく、辛抱を強いられる展開となります。3将の安倍さん、4将の茉麻さんと粘り強く指し続け、相手も決して最善手の連続ではなかったと思いますが、形勢はなかなか好転しません。

【第5図は△3一玉まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:歩三 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ と ・ ・ ・ ・v玉 ・v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・ ・ 龍 ・ 金v銀 ・v飛 ・|三
|v歩 ・ ・v歩v歩v歩 ・ ・ ・|四
| ・ ・ 桂v桂 ・ ・ ・ ・v歩|五
| ・ ・ ・ 銀 歩v角 歩 金 ・|六
| 桂 ・v歩 歩 ・ ・ ・ 玉 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ 銀 ・ ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・v角 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@UdonJAPAN
先手の持駒:金二 銀 香 歩四 
手数=120  △3一玉  まで


第5図は最終盤、▲5三金の王手に△3一玉と逃げた局面。▲4三金は△同飛が△2八金までの詰めろになりワンチャンスだし(▲3二銀△同玉▲2三金で詰みそうではありますが)、▲4九銀なら△2五歩とプレッシャーをかけておいてどうか、と思っていました。

狼軍にとって不運だったのは、△3一玉がちょうど120手目で作戦会議になってしまったこと。 第5図から▲2四歩が紛れをなくす冷静な決め手で、以下△同飛▲4三金となってはっきりしてしまいました。


惜しくも予選通過は果たせず。個人的にはここ何年か不本意な内容が多くなってしまっており、申し訳ないところです。精神的には比較的良い状態で臨めているので、純粋に実力不足ということでしょう。

リレー将棋 棋譜(まとめサイト)


●その後

リレーの後は将棋を指す余裕があまりなく、しばらく遠ざかっていました。今月になって少し余裕が出てきたので、24での対局を再開しています。

それと「将棋ウォーズ」も始めました。10切れや3切れ、10秒将棋は続けていると将棋が雑になってしまうと思い敬遠していたのですが、検討盤できらりさんや茉麻さんが将棋ウォーズの話をしているのを聞いているうちに 、ちょっとやってみようかな、という気持ちに。将棋が雑にならないように、24でもバランス良く指しながら楽しめればと思います。

12/20現在、14級で レーダーチャートはこんな状態。

chart

もっとトゲトゲしたチャートになると思っていましたが、予想外にバランスがとれていました。とりあえずは区切りとして初段を目指しつつ、その後も段位を上げながら終盤力を今の水準で保っていければと思っています。

24のほうでは、まだ五段で安定しているとは言えない状態なので、 常時2300点台後半~2400点台を維持できるくらいになるのが目標でしょうか。根本的に今年は将棋に費やす時間が少なくなってしまったので(ブログ書いたのも2回だったし)、来年はもう少し増やすようにしたいところです。


今年も一年間、皆様と一緒に楽しく過ごさせて頂くことができました。ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い致します。 

大変久しぶりの更新となりました。正直ここのブログの存在も暫く忘れておりました。><

今回は以前書いていたことは綺麗サッパリ忘れて、先日参加しました将棋倶楽部24のリレー将棋について自戦記のようなものを書きたいと思います。よろしければお付き合いください。

ということで、今年もモ娘(狼)軍としてリレー将棋出場しました。調べてみるとリレー将棋には2007年の第12回から出場しているようで、かれこれ9回目の出場のようです。ここのところ予選突破が遠のいているので今年こそはという密かな意気込みをもって挑戦しました。

初戦の相手は「KGTと愉快な仲間たち!」チーム。総合R点では負けているものの、それぞれの現在Rを見ると最高Rからはだいぶ離れていて、十分勝機はありそうです。こちらは居飛車系で相手の作戦はそれほど絞らず、割とどのような形にも適応できるように準備していました。手番は後手、先手の矢倉早囲いを1将のまあささんが受けて立ち、安倍は2将としてバトンを受け取りました。

【第1図は△7三銀まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v玉 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩 ・v銀v歩 ・v金v銀v歩v歩|三
| ・v歩v歩v角v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 角 歩 歩 ・|六
| 歩 歩 銀 歩 銀 歩 ・ ・ 歩|七
| ・ 玉 金 ・ 金 ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:なし
手数=30  △7三銀  まで



第1図は脇システム系に進みそうでまだなんとも言えないところ。作戦会議では軽く確認した程度でしたが、もし相手が玉側の端歩を受けてくれたら、という想定での確認があり、これが功を奏します。

【第2図は▲9六歩まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v玉 ・|二
| ・ ・v銀v歩 ・v金v銀v歩 ・|三
|v歩v歩v歩v角v歩v歩v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 歩 角 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 金 銀 歩 ・ ・ ・|七
| ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:なし
手数=39  ▲9六歩  まで

後手番


第2図の局面は39手目、▲9六歩と端歩を受けたところ。ここから△8五歩▲3七桂△4二角と進みますが、この角を引く手が作戦タイムで相談していた一着。ここから端に戦力を集中します。

【第3図は▲5五同角まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・v角v金v玉 ・|二
|v香 ・v銀v歩 ・v金v銀v歩 ・|三
|v歩 ・v歩 ・ ・v歩v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ 角 ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 金 ・ 歩 桂 ・ ・|七
| ・ 玉 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:歩 
手数=47  ▲5五同角  まで

後手番


第3図の47手目▲5五同角の局面は少し悩みました。先手は手がなく1歩を手持ちにして後手の攻撃を待っているわけですが、浮き駒ができた瞬間△5二飛や△6四銀のような手があったかどうか。△5二飛に▲5八飛なら銀が出て簡単に後手良しですが、▲4六角と単に引かれて追撃の手がわからず、それよりも端をほぼ先攻できそうな展開なので中央で戦う必要はないと考えました。

【第4図は▲7九玉まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
|v飛 ・ ・ ・ ・v角v金v玉 ・|二
|v香 ・ ・v歩 ・v金v銀v歩 ・|三
|v歩v銀v歩 ・ ・v歩v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 ・ 角 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 金 ・ 歩 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 玉 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:歩 
手数=51  ▲7九玉  まで

後手番


第4図、51手目▲7九玉は端を攻めてきそうなので先に玉を逃がした手。先手の待機としては当然の一手なのですが、実はこの手をほとんど考えてなく一気に動揺してしまいました。このまま△9五歩▲同歩△同銀▲同香△同香は次の香成りも王手にならないため、▲9三歩から馬で飛車を苛める順が意外と面倒そうです。目線を変えて再び中央方面から動きなおしたいところですが、具体的な手段がわからず△6四歩と指しました。しかしこれが本局一番の悪手だったと思います。将来桂馬を使う攻めなどを見て歩を伸ばす意図でしたが、この瞬間角道が止まり攻撃力が落ち、結局最後まで△6五歩と指せないまま残ってしまいました。代えて控え室で検討されていたという△7五歩▲同歩△同銀▲7六歩△6四銀の繰り替えはいかにも本筋という雰囲気で、▲8八玉と戻る手には再び△7五歩の合わせから銀を8四に戻す順を見ています。(注:リレー将棋での千日手は後手勝ちとして扱われます。)

【第5図は△9五歩まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
|v飛 ・ ・ ・ ・v角v金v玉 ・|二
|v香 ・ ・ ・ ・v金v銀v歩 ・|三
| ・v銀 ・v歩 ・v歩v歩 ・v歩|四
|v歩v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 ・ 角 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 桂 金 ・ 歩 桂 ・ ・|七
| ・ 銀 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 ・ 玉 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:歩 
手数=60  △9五歩  まで



第5図の△9五歩は直前の▲7七桂で6筋が手厚くなり中央方面での動き方も難しくなっているため、薄くなった端に手をつける意図です。▲同歩に△同銀と攻めるか本譜のように少し捻って攻めるかは正直に言えばあまり整理できていませんでしたが、作戦タイムを受けて本譜の手順をみんなで決めました。

その後の流れをポイントだけ抑えると、81手目▲2四歩からの先手の攻めは一見して強引なようでしたが、本譜の継ぎ歩が決まった局面はなかなかの迫力で、こちらにとってはツキが無かったです。98手目の局面、4将のリンリンさんには攻め筋として△7八歩という手を伝授していたため忠実に守ってくれたわけですが、ここでは△7一歩と受けておく手が有力そうで、これならもう少し難しかったかもしれません。この辺は作戦タイムの使い方に課題を残しました。

その後は先手の攻めが炸裂し、接戦ながらもモ娘(狼)軍は第1局を落としてしまいました。事前の戦型準備から1将終了後の作戦タイムまでは上手く進められていただけに、自分の指した△6四歩で攻め筋の幅が狭くなってしまったことは申し訳ないとしか言いようが無い1局でした。

開始日時:2015/07/18 20:59:57
棋戦:特別対局室
先手:@KGTtoYukaina
後手:@MoMusuGun

▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △4四歩    ▲4八銀    △4二銀
▲6八玉    △8四歩    ▲7八銀    △3二金    ▲7七銀    △6二銀
▲7八玉    △5四歩    ▲5六歩    △4一玉    ▲7九角    △5二金
▲8八玉    △3三銀    ▲7八金    △3一角    ▲5八金    △7四歩
▲3六歩    △6四角    ▲4六角    △4三金右  ▲5七銀    △7三銀
▲6六歩    △3一玉    ▲6七金右  △2二玉    ▲2五歩    △9四歩
▲1六歩    △1四歩    ▲9六歩    △8五歩    ▲3七桂    △4二角
▲6八銀右  △9三香    ▲5五歩    △同 歩    ▲同 角    △9二飛
▲4六角    △8四銀    ▲7九玉    △6四歩    ▲8八銀    △7五歩
▲同 歩    △同 銀    ▲7六歩    △8四銀    ▲7七桂    △9五歩
▲同 歩    △9六歩    ▲5八飛    △5四歩    ▲2八飛    △9五香
▲9八歩    △7二飛    ▲8九玉    △7五歩    ▲同 歩    △同 銀
▲7六歩    △同 銀    ▲同 金    △同 飛    ▲5二銀    △7二飛
▲4三銀成  △同 金    ▲2四歩    △同 銀    ▲同 角    △同 歩
▲2五歩    △同 歩    ▲同 飛    △2三歩    ▲8五飛    △8二歩
▲7三歩    △同 桂    ▲9五飛    △6九銀    ▲7九金    △5八金
▲9一飛成  △7八歩    ▲2九香    △2四角打  ▲同 香    △同 歩
▲2三歩    △3三玉    ▲2二銀    △2三玉    ▲2一龍    △7九歩成
▲同銀左    △8八香    ▲同 玉    △7八金    ▲同 銀    △9七歩成
▲同 歩    △7八銀成  ▲同 玉    △6八金    ▲同 玉
まで119手で先手の勝ち


先週、ツイッターで約1週間かけて将棋を指しました。
将棋の内容については、亀井さんが既に書いてくれているのでそちらに譲るとして、自分は、ツイッターで持ち時間5時間の将棋を指してみて、自分なりに考えたこと、感じたことにフォーカスして書きたいと思います。

- 目次 -
  • そもそもなぜ指そうと思ったのか
  • 長い持ち時間の割には意外に読めない
  • 長い時間があったからこそ考えられたこと
  • ツイッターで指すことの優位性
 
 
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きらりさんが書かれていた「ツイッターでつぶやいて指す」対局、きらりさんvs亀井戦が終了したので自戦記を書いていきます。

対局の進め方ですが、実際にツイッターの画面を見ていただくのが一番わかりやすいと思います。

ツイッター画面

こんなふうに「○○手目の考慮開始 残り○時間○分」と書き込んでから盤面と睨めっこし、指し手が決まったら「○○手目 ▲○○○ 残り○時間○分」と書き込んで着手完了。相手の着手を確認したら再び自分の考慮を開始・・・という流れです。着手の消費時間は、考慮開始の書き込み時刻(日付のところにマウスカーソルを合わせると確認できる)と現在時刻を見比べて自分で計算する、という方法です。

よく見ると1手目の考慮開始時に残り5時間と書かれていますが、これが本企画最大の目玉。持ち時間は各5時間(切れ負け、考慮時間の秒単位は切り捨て)という、アマチュアであればまず経験し得ないであろう長い持ち時間での対局です。そしてツイッターでの対局という形にしたのは、それぞれが都合のいい時間に相手の着手を確認し、自分の着手をできるようにするためです。ツイッターを利用した「現代版の郵便将棋」と言えるでしょう。

さて、この条件下で指された将棋は一体どのようなものになったのか。まずは棋譜を貼ってから、ポイントの局面について「対局中の形勢判断」、「GPS先生の評価値」、「感想や変化手順等」を書いていきたいと思います。細かく色々書こうとすると途方もない量になりそうなので、ある程度ポイントを絞りつつ・・・。




GPS先生の評価値の推移はこちら。先手良しの部分と後手良しの部分が割と綺麗に分かれていますね。

評価値推移

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