狼将棋のブログ

安倍

第20回リレー将棋自戦記 第3局

第2局の自戦記はこちらです。
http://ookami-shogi.blog.jp/archives/1038301094.html

前局は運にも恵まれ1勝1敗と星を戻して、予選突破を賭けた1局は「うどんJAPAN」チームとの対戦です。このチームも総合R点としてはモ娘(狼)軍より1000点近く低かったのですが、前局の将棋を見てもR点は勝敗の決定的な要素にならないことはメンバーも共通認識を持っていたと思います。

作戦はゲン担ぎというわけではないのですが、本局も相振飛車を採用することにしました。1将はリンリンが事前準備通りの完璧な駒組み。ただ対矢倉囲いという意味では検討自体していなかったため、もう少し別の方針もあったのかもしれません。この辺は正直よくわからないので個人的には互角としか言いようが無い展開ですね。

2将はメインとしては大生板で活躍されているしまさん。作戦タイムの方針通り△3五歩と歩交換から開戦。先手の△7四歩からの継ぎ歩も読み筋だったということで受けに回る展開に。49手目の▲9七桂が後手から見るとなかなか厄介な活用で、先手の猛攻を耐え忍ぶ展開です。局後に亀ちゃんが指摘していたと思いますが、50手目であえて△7四歩と打ち▲8五桂△8四銀▲7四飛と歩を取らせて、△7三歩と受けてから桂馬を頂く順もありえたみたいです。

【第1図は△7五歩まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・ ・v飛 ・|二
|v歩 ・ ・v金v歩v銀v桂 ・ ・|三
| ・ 歩v銀v歩 ・v歩 ・v角 ・|四
| 歩 ・v歩 ・ ・ ・ ・v歩v歩|五
| ・ ・ ・ 角 歩 歩 歩 ・ ・|六
| 桂 ・ ・ 歩 銀 ・ 銀 歩 歩|七
| ・ ・ 飛 ・ ・ 金 金 玉 ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@UdonJAPAN
先手の持駒:歩 
手数=60  △7五歩  まで



そんな流れで第1図から安倍の出番です。▲7五角と角を叩き切る順が見えているので、しばらく辛抱しつつ将来的に2筋からの逆襲を目指すのが方針でした。

【第2図は▲8三銀 まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:角 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・v玉v金 ・ ・ ・v飛 ・|二
| ・ 銀 ・v金v歩v銀v桂 ・ ・|三
|v歩 歩v歩v歩 ・v歩 ・v角 ・|四
| ・ ・ 飛 ・ ・ ・ ・v歩v歩|五
| ・ ・ ・ ・ 歩 歩 歩 ・ ・|六
| 桂 ・ ・ 歩 銀 ・ 銀 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ 金 金 玉 ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@UdonJAPAN
先手の持駒:歩二 
手数=67  ▲8三銀  まで

後手番


第2図は▲8三銀と打ち込んできた局面。作戦タイムでの検討ではこの手に代えて単に▲8五飛△7七金上という順を検討していてまずまず戦えるのではないかと感じていたのですが、この手を見て非常に焦ってしまいました。打ったばかりの7四の歩を取られてしまうのは手の流れとしてはおかしいのですが、ここで△7三玉は▲8五飛と回られて、▲7五歩や▲9二銀不成といったような手が受けきれる気がせず、玉を引いて粘りに出ることにしました。

【第3図は▲7六飛まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:角 銀 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・v玉 ・ ・ ・ ・v香|一
| 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・|二
| ・ ・ ・v金v歩v銀v桂 ・ ・|三
|v歩 歩v歩v歩 ・v歩 ・v角 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩v歩|五
| ・ ・ 飛 ・ 歩 歩 歩 ・ ・|六
| 桂 ・ ・ 歩 銀 ・ 銀 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ ・ 金 金 玉 ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@UdonJAPAN
先手の持駒:金 歩二 
手数=75  ▲7六飛  まで

後手番


第3図、直前の△7四歩は右桂を活用する狙いでしたが、ここで△7五銀と打ってしまったのは非常に後悔している一手です。8三にと金を作らせると厄介と考えて8四の歩を取り除きにいったのですが、ここは手駒を温存して△7三桂▲8三歩成△6五桂と初心を貫くべきでした。後続の順を見ると攻め駒不足になっていることがわかると思います。元々先手が飛車を深く引いていたら無い手だっただけに、惑わされたとしか言えない失着でした。

【第4図は△5四歩まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:角 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ と ・v玉 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・|二
| ・ ・v桂v金 ・v銀v桂 ・ ・|三
|v歩v銀v歩v歩v歩v歩 ・v角 ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩v歩|五
| ・ ・ ・ ・ 歩 歩 歩 ・ ・|六
| 桂 ・ ・ 歩 銀 ・ 銀 歩 歩|七
| ・ ・ 飛 ・ ・ 金 金 玉 ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@UdonJAPAN
先手の持駒:金 香 歩二 
手数=82  △5四歩  まで



第4図での△5四歩は将来の▲5五桂を防いでいるだけという一手で、非常に辛いけど仕方ないと考えて指しました。ここでは先手にもそんなに早い手が無いのではと考えての一着だったのですが。

【第5図は△2六歩まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:角 歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ と ・v玉 ・ ・ ・ ・v香|一
| ・ と ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・|二
| ・ ・ ・v金 ・v銀v桂 ・ ・|三
|v歩v銀v歩v歩v歩v歩 ・v角 ・|四
| ・ ・ ・v桂 ・ ・ ・ ・v歩|五
| ・ ・ ・ 銀 歩 歩 歩v歩 ・|六
| 桂 ・ ・ 歩 ・ ・ 銀 ・ 歩|七
| ・ ・ 飛 ・ ・ 金 金 玉 ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@UdonJAPAN
先手の持駒:金 香 歩二 
手数=90  △2六歩  まで



第5図で△2六歩と玉頭に多少の嫌味をつけたところで4将へ交代。▲2三歩△同飛▲4二金の挟撃は△2五桂と跳ねて5三のスペースが生きて詰まないことが作戦タイムでわかり一瞬期待したのですが…▲4二金とは打たず▲8三とと引いたのが「と金のおそはや」の格言通りの好手だったようです。7筋をスッキリさせて、そこから飛車が突撃してくると厳しすぎます。この手を見せられて△7五銀と打った手の罪の重さを思い知らされました。以下4将5将まで必死に応戦してくれたのですが、健闘むなしくそのまま寄せきられてしまいました。

今年も予選突破は叶わず、これで3年連続予選敗退になったでしょうか。ただ敗れはしましたが、今回も対局者の思いや応援してくれる皆さんの思いを感じることが出来、良い夏になったと思ってます。できればこの流れを借りてイベント実施など、狼将棋の再興に繋げたいところです。

最後に、観戦含めて今回狼将棋のリレー将棋に関わってくれた皆さん、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします。


第1局の自戦記はこちらです。
http://ookami-shogi.blog.jp/archives/1037497095.html

前局惜しくも星を落としてカド番で迎えた第2局は「夏の思い出」チームとの対戦です。総合R点的にはややこちらが有利な力関係とも言えますが、ウチ自信が過去に上位のチームを倒してきたこともありましたので油断はありませんでした。

こちらの後手番で戦型は事前準備通りの相振り飛車に。相手の棋譜を調べると浮き飛車の棋譜が多かったようなので、1将のリンリンに相振りにおける矢倉を覚えてもらい大駒を圧迫する予定でしたが、さすがにそこまで上手いことはいかず、ガッチリ組み合って2将の亀ちゃんへ。

先手は玉型が低いままこちらの攻撃態勢が整う前に先攻してきたので受けに回る展開になりました。47手目から▲7三歩△8二金のとき▲5三桂成の桂捨てが鋭い手で、リレーに潜む魔物の存在を信じざるをえない展開でした。受けの強い亀ちゃんがここまで一方的に玉を丸裸にされたところをほとんど見たことがないからです。とはいえ先手の攻めも角桂を立て続けに捨てており攻めきれるかどうかは微妙なところで、第1図で3将の安倍にバトンが回ってきました。

【第1図は△5二玉まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:角 銀二 桂 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一
| ・v金 ・ ・v玉 ・ ・v飛 ・|二
|v歩v歩 歩 ・ ・ ・v桂v歩v歩|三
| ・ ・ ・ 銀 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・v角 歩 ・v歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ 歩 ・v歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ 飛 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@NatunoOmoide
先手の持駒:金 歩 
手数=60  △5二玉  まで



第1図を引き取った最初の印象は、とにかく自信は無かったです。局面は難しいですが先手玉が全くの手付かずで、相手の攻めを切らすような指し方はあまり得意ではないので不安が大きかったです。それでも作戦タイムのアドバイスを受けて、いくつかの方針を描いていました。
・飛車を絶対成らせない
・攻めを切らせる方針なので駒損をしない
・横からの攻めは絶望的なので△5五角~△3六桂の筋を狙う

【第2図は▲7八飛まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:角 銀二 桂 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v玉 ・ ・v香|一
| ・v金 ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・|二
|v歩v歩 歩 ・ 金 ・v桂v歩v歩|三
| ・ ・ ・ 銀 ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・v角 歩 ・v歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ 歩 ・v歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ 飛 ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
| 香 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@NatunoOmoide
先手の持駒:歩 
手数=63  ▲7八飛  まで

後手番


第2図は第1図から3手進めただけの局面ですが、対局中はこの時点でだいぶ見通しが変わったように思えました。▲5三金は金駒が重なって重い手に見えますし、▲7八飛も一旦▲6七飛などと落ち着いて取られる方が指す手に困りました。ここで残った歩が、後に思わぬ形で大活躍してくれることになります。

【第3図は△5一香まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:角 銀二 桂 歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・v香v玉 ・ ・v香|一
| ・v金 ・ ・ ・ ・ ・v飛 ・|二
|v歩v歩 歩 全 金 ・v桂v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ 歩 ・v歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ 飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| ・ 歩 ・v歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・ ・ 金 ・ 銀 玉 ・|八
|v馬 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@NatunoOmoide
先手の持駒:歩 
手数=68  △5一香  まで



68手目△5一香と受けたのは若干の手応えを感じられた手です。香を渡すことで相手に手段を与えますが、金を手持ちにすれば攻守に手が広がりますし、金が逃げれば5筋の制空権を握れ先手の攻めをかなり緩和できます。△5一歩では歩切れになるのも嫌らしいところでしたので、まずは打ってみたいというところです。▲7二歩成に△7五歩もある意味継続した勝負手です。▲同飛は飛車の横利きが消えて△3六桂の可能性が出てきますし△6六馬などと飛車を追われるのも気になるところなので、▲5六飛と活用したくなるところでしょう。こちらも歩切れなのでピッタリの受けは無く、とはいえこの飛車に活用されては勝ち目が無いので仕方なく△5五銀と受けます。これで銀の質駒を与えてしまったので損したようですが、安易に取ると△同馬と取る手がほぼ詰めろになるので、ここはしばらくお見合いの状況が続くことになります。そこで先手は▲6二とと筋の良さそうな活用を見せてきましたが、ここでは先手玉が安全なので確実に▲8二とと金を取り、さらに桂香を拾う手を残した方が良かったかもしれません。

【第4図は△6八歩成まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:角 金 銀 桂 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v玉 ・ ・v香|一
| ・v金 ・ と ・ ・ ・v飛 ・|二
|v歩v歩 ・ ・ 全 ・v桂v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・v歩 歩v銀v歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ ・ ・ 飛 ・ ・ ・ ・|六
| ・ 歩 ・ ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・vと 金 ・ 銀 玉 ・|八
|v馬 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@NatunoOmoide
先手の持駒:香 歩 
手数=76  △6八歩成  まで



局面は更に進んで第4図、ここが勝負どころと見て△6八歩成と揺さぶりを掛けました。先手玉は△3六桂の筋さえ気をつければ万全に見えますが、香車1枚で後手玉がすぐ寄るかどうかも若干不安の残るところです。かといって▲4八金寄もわざわざ手がかりを残すようで指しにくいだろうと踏んで決断しましたが、案の定先手は▲同金と取ってきました。ここで△3五角と成銀に働きかけ催促した手が狙っていた勝負手です。本譜のように手順に成銀を交わされてイマイチのようですが、ここで△5六銀と飛車を抜く手が馬を3三まで利かせつつ飛車を取って最高に味の良い手です。先手も質駒の銀が無くなると攻めが切れそうなので仕方なく▲同歩ですが、6八に呼んだ金もポロッと取れてほぼ飛車得の取引です。これで鉄壁だった先手玉の姿が見えてきましたが後手玉もかなり怖い形になっており、ここで後手が1手稼げるか先手の詰めろが続くかの勝負になりました。

本譜はここで▲3二銀と直接手で迫ってきましたが、これは手順に玉を逃がすので少し損だったかもしれません。局後の感想戦でここでは▲3一銀や少し捻って▲4一銀という手も検討されましたが、端を突いて逃げ道を作る手があって結構難しいようです。少なくとも先手が寄せきる手段は発見されませんでした。

【第5図は△2一飛まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:飛 金二 銀 桂 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ 銀v飛v香|一
| ・v金 ・ と ・ 杏 ・ ・v玉|二
|v歩v歩 ・ ・ ・ 全v桂v歩v歩|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・v歩 ・ ・|四
| ・ ・v歩 歩 ・v歩 ・ ・ ・|五
| 歩 ・ ・ ・ 歩 ・ ・ ・ ・|六
| ・ 歩 ・ ・ ・ 歩 歩 歩 歩|七
| ・ ・ ・v馬 ・ ・ 銀 玉 ・|八
|v馬 ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@NatunoOmoide
先手の持駒:歩二 
手数=90  △2一飛  まで



第5図は4将の茉麻さんへバトンタッチした局面。ここからは作戦タイムでのアドバイスを説明し切れなかった分まで含めて100%忠実に遂行してくれ、最後は見事先手玉を即詰みに討ち取ってくれました。

これで予選は1勝1敗となりましたが、予選突破のことよりも1勝できたこと、応援を受けて自分の実力以上のものが出せた手応えにホッとした気持ちが強かったです。

開始日時:2015/08/01 21:01:54
棋戦:特別対局室
先手:@NatunoOmoide
後手:@MoMusuGun

▲7六歩    △3四歩    ▲7五歩    △4四歩    ▲7八飛    △3二銀
▲4八玉    △4三銀    ▲3八銀    △3三角    ▲3九玉    △2二飛
▲5八金左  △8二銀    ▲7四歩    △同 歩    ▲同 飛    △5四銀
▲7八飛    △6二玉    ▲6八銀    △5二金左  ▲9六歩    △7二金
▲6六歩    △6四歩    ▲6七銀    △6三金左  ▲6八飛    △7三銀
▲5六銀    △4五歩    ▲2八玉    △4四角    ▲7七角    △3三桂
▲6五歩    △7七角成  ▲同 桂    △4四角    ▲8六角    △6五歩
▲同 銀    △同 銀    ▲同 桂    △6四銀    ▲7三歩    △8二金
▲5三桂成  △同 角    ▲6五歩    △7五銀    ▲同 角    △同 角
▲6四銀    △6七歩    ▲6三銀成  △同 玉    ▲6四銀    △5二玉
▲5三金    △4一玉    ▲7八飛    △6六角    ▲7六飛    △9九角成
▲6三銀成  △5一香    ▲7二歩成  △7五歩    ▲5六飛    △5五銀
▲6二と    △5三香    ▲同成銀    △6八歩成  ▲同 金    △3五角
▲4三香    △3一玉    ▲4二香成  △2一玉    ▲4三成銀  △5六銀
▲同 歩    △6八角成  ▲3二銀    △1二玉    ▲3一銀不成△2一飛
▲3二成香  △3一飛    ▲同成香    △6六馬    ▲4二飛    △2二桂
▲1六歩    △3九銀    ▲同 金    △同 馬    ▲同 玉    △4八金
▲同 玉    △5八飛    ▲3九玉    △4八金    ▲2八玉    △3八金
▲1八玉    △2八金    ▲1七玉    △3五馬    ▲2六角    △2五桂
まで114手で後手の勝ち



大変久しぶりの更新となりました。正直ここのブログの存在も暫く忘れておりました。><

今回は以前書いていたことは綺麗サッパリ忘れて、先日参加しました将棋倶楽部24のリレー将棋について自戦記のようなものを書きたいと思います。よろしければお付き合いください。

ということで、今年もモ娘(狼)軍としてリレー将棋出場しました。調べてみるとリレー将棋には2007年の第12回から出場しているようで、かれこれ9回目の出場のようです。ここのところ予選突破が遠のいているので今年こそはという密かな意気込みをもって挑戦しました。

初戦の相手は「KGTと愉快な仲間たち!」チーム。総合R点では負けているものの、それぞれの現在Rを見ると最高Rからはだいぶ離れていて、十分勝機はありそうです。こちらは居飛車系で相手の作戦はそれほど絞らず、割とどのような形にも適応できるように準備していました。手番は後手、先手の矢倉早囲いを1将のまあささんが受けて立ち、安倍は2将としてバトンを受け取りました。

【第1図は△7三銀まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・v玉 ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金 ・ ・|二
|v歩 ・v銀v歩 ・v金v銀v歩v歩|三
| ・v歩v歩v角v歩v歩v歩 ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ 歩 ・ 歩 角 歩 歩 ・|六
| 歩 歩 銀 歩 銀 歩 ・ ・ 歩|七
| ・ 玉 金 ・ 金 ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:なし
手数=30  △7三銀  まで



第1図は脇システム系に進みそうでまだなんとも言えないところ。作戦会議では軽く確認した程度でしたが、もし相手が玉側の端歩を受けてくれたら、という想定での確認があり、これが功を奏します。

【第2図は▲9六歩まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:なし
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
|v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v玉 ・|二
| ・ ・v銀v歩 ・v金v銀v歩 ・|三
|v歩v歩v歩v角v歩v歩v歩 ・v歩|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 歩 角 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 金 銀 歩 ・ ・ ・|七
| ・ 玉 金 ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:なし
手数=39  ▲9六歩  まで

後手番


第2図の局面は39手目、▲9六歩と端歩を受けたところ。ここから△8五歩▲3七桂△4二角と進みますが、この角を引く手が作戦タイムで相談していた一着。ここから端に戦力を集中します。

【第3図は▲5五同角まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
| ・v飛 ・ ・ ・v角v金v玉 ・|二
|v香 ・v銀v歩 ・v金v銀v歩 ・|三
|v歩 ・v歩 ・ ・v歩v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ 角 ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 ・ ・ 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 金 ・ 歩 桂 ・ ・|七
| ・ 玉 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:歩 
手数=47  ▲5五同角  まで

後手番


第3図の47手目▲5五同角の局面は少し悩みました。先手は手がなく1歩を手持ちにして後手の攻撃を待っているわけですが、浮き駒ができた瞬間△5二飛や△6四銀のような手があったかどうか。△5二飛に▲5八飛なら銀が出て簡単に後手良しですが、▲4六角と単に引かれて追撃の手がわからず、それよりも端をほぼ先攻できそうな展開なので中央で戦う必要はないと考えました。

【第4図は▲7九玉まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:歩 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
|v飛 ・ ・ ・ ・v角v金v玉 ・|二
|v香 ・ ・v歩 ・v金v銀v歩 ・|三
|v歩v銀v歩 ・ ・v歩v歩 ・v歩|四
| ・v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 ・ 角 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 銀 金 ・ 歩 桂 ・ ・|七
| ・ ・ 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 玉 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:歩 
手数=51  ▲7九玉  まで

後手番


第4図、51手目▲7九玉は端を攻めてきそうなので先に玉を逃がした手。先手の待機としては当然の一手なのですが、実はこの手をほとんど考えてなく一気に動揺してしまいました。このまま△9五歩▲同歩△同銀▲同香△同香は次の香成りも王手にならないため、▲9三歩から馬で飛車を苛める順が意外と面倒そうです。目線を変えて再び中央方面から動きなおしたいところですが、具体的な手段がわからず△6四歩と指しました。しかしこれが本局一番の悪手だったと思います。将来桂馬を使う攻めなどを見て歩を伸ばす意図でしたが、この瞬間角道が止まり攻撃力が落ち、結局最後まで△6五歩と指せないまま残ってしまいました。代えて控え室で検討されていたという△7五歩▲同歩△同銀▲7六歩△6四銀の繰り替えはいかにも本筋という雰囲気で、▲8八玉と戻る手には再び△7五歩の合わせから銀を8四に戻す順を見ています。(注:リレー将棋での千日手は後手勝ちとして扱われます。)

【第5図は△9五歩まで】
後手:@MoMusuGun
後手の持駒:歩二 
  9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一
|v飛 ・ ・ ・ ・v角v金v玉 ・|二
|v香 ・ ・ ・ ・v金v銀v歩 ・|三
| ・v銀 ・v歩 ・v歩v歩 ・v歩|四
|v歩v歩 ・ ・ ・ ・ ・ 歩 ・|五
| 歩 ・ 歩 歩 ・ 角 歩 ・ 歩|六
| ・ 歩 桂 金 ・ 歩 桂 ・ ・|七
| ・ 銀 金 銀 ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 ・ 玉 ・ ・ ・ ・ ・ 香|九
+---------------------------+
先手:@KGTtoYukaina
先手の持駒:歩 
手数=60  △9五歩  まで



第5図の△9五歩は直前の▲7七桂で6筋が手厚くなり中央方面での動き方も難しくなっているため、薄くなった端に手をつける意図です。▲同歩に△同銀と攻めるか本譜のように少し捻って攻めるかは正直に言えばあまり整理できていませんでしたが、作戦タイムを受けて本譜の手順をみんなで決めました。

その後の流れをポイントだけ抑えると、81手目▲2四歩からの先手の攻めは一見して強引なようでしたが、本譜の継ぎ歩が決まった局面はなかなかの迫力で、こちらにとってはツキが無かったです。98手目の局面、4将のリンリンさんには攻め筋として△7八歩という手を伝授していたため忠実に守ってくれたわけですが、ここでは△7一歩と受けておく手が有力そうで、これならもう少し難しかったかもしれません。この辺は作戦タイムの使い方に課題を残しました。

その後は先手の攻めが炸裂し、接戦ながらもモ娘(狼)軍は第1局を落としてしまいました。事前の戦型準備から1将終了後の作戦タイムまでは上手く進められていただけに、自分の指した△6四歩で攻め筋の幅が狭くなってしまったことは申し訳ないとしか言いようが無い1局でした。

開始日時:2015/07/18 20:59:57
棋戦:特別対局室
先手:@KGTtoYukaina
後手:@MoMusuGun

▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △4四歩    ▲4八銀    △4二銀
▲6八玉    △8四歩    ▲7八銀    △3二金    ▲7七銀    △6二銀
▲7八玉    △5四歩    ▲5六歩    △4一玉    ▲7九角    △5二金
▲8八玉    △3三銀    ▲7八金    △3一角    ▲5八金    △7四歩
▲3六歩    △6四角    ▲4六角    △4三金右  ▲5七銀    △7三銀
▲6六歩    △3一玉    ▲6七金右  △2二玉    ▲2五歩    △9四歩
▲1六歩    △1四歩    ▲9六歩    △8五歩    ▲3七桂    △4二角
▲6八銀右  △9三香    ▲5五歩    △同 歩    ▲同 角    △9二飛
▲4六角    △8四銀    ▲7九玉    △6四歩    ▲8八銀    △7五歩
▲同 歩    △同 銀    ▲7六歩    △8四銀    ▲7七桂    △9五歩
▲同 歩    △9六歩    ▲5八飛    △5四歩    ▲2八飛    △9五香
▲9八歩    △7二飛    ▲8九玉    △7五歩    ▲同 歩    △同 銀
▲7六歩    △同 銀    ▲同 金    △同 飛    ▲5二銀    △7二飛
▲4三銀成  △同 金    ▲2四歩    △同 銀    ▲同 角    △同 歩
▲2五歩    △同 歩    ▲同 飛    △2三歩    ▲8五飛    △8二歩
▲7三歩    △同 桂    ▲9五飛    △6九銀    ▲7九金    △5八金
▲9一飛成  △7八歩    ▲2九香    △2四角打  ▲同 香    △同 歩
▲2三歩    △3三玉    ▲2二銀    △2三玉    ▲2一龍    △7九歩成
▲同銀左    △8八香    ▲同 玉    △7八金    ▲同 銀    △9七歩成
▲同 歩    △7八銀成  ▲同 玉    △6八金    ▲同 玉
まで119手で先手の勝ち


安倍です。

みんながブログを更新し始めてくれたことに甘えて、2ヶ月以上更新もせずほったらかしでした。そして今日もネタは特に用意しておりません。

今は亀井さんが提供してくれた講座のテーマ「色々な戦型ごとの指しこなすコツ」を考えておりますが、基本的に普段いい加減な将棋ばかりを指しているため、なかなかうまくまとめられない残念な状況です。そろそろ具体的に文章を書き始めようという状態で、まだ開始まで時間が掛かりそうですが、気長にお待ちください。

「将棋の上達法」はあらゆる場所で語りつくされているテーマでしょうが、結局のところ個人に合った方法が一番というものです。ただ、アマチュアの場合はそれぞれの環境や情熱が違いますから、上達法を倣ったりお勧めするときには、その上達法に掛ける手間や時間こそが重要だと思うのですが、そういった観点もふまえての上達法は、意外と少ないような気がします。

安倍自身も将棋に対してそれほど時間を割けているわけではありません。そんな安倍が安倍なりに意識していることを不定期に書き綴っていくことで、日常の中で負担を掛けずに棋力向上するための助けになれば幸いです。

ということで次回から本格的にスタートする予定ですが、もし何かリクエストや質問、テーマ設定などあれば、フリーで募集しますのでコメントください。(「終盤の上達法は?」「矢倉を指しこなすコツは?」「得意戦法はどうやって作るの?」などなど何でもOKです。)特になければ安倍が思いつくままに紹介していきます。

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