狼将棋のブログ

タグ:自戦記

6年近く使い続けたノートパソコン(vista)を、先日ついに買い換えました。
買ったのはこちら。 寿命間近だったと思われる低スペックの旧PCに比べると、涙が出るほど快適です。
購入にあたってアドバイスをしてくださった茉麻さんときらりさんに感謝。 続きを読む

先ほど24で指した将棋の自戦記です。内容的にイマイチだった部分を反省しつつ、「対局中に考えること」シリーズの実践編という意味合いも込めて。続きを読む

24でついさっき指した将棋の自戦記です。対局後は、何ヶ月か前にPCへ召喚したGPS先生にも棋譜を見ていただきました。

相手はだいたい同じくらいの点数の方。 自分の先手番で、▲7六歩△3四歩▲6六歩△5四歩▲7八飛△5二飛の出だしになり、後手はそこから左穴熊の作戦を採用しました。

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個人的には、この中飛車左穴熊の作戦にはそこまで苦手意識はありません。図のように▲6六銀型に組んで5五の位を負担にする、という分かりやすい方針があるので、通常の四間飛車vs居飛車穴熊よりも気分的には楽です。
図は△3五歩▲同歩△同銀に▲3六歩と打ったところで、全く何気ない局面のようですが、なんとここでGPS先生が激怒しました。

GPS先生「馬鹿者!△2六銀▲同銀△2四飛で痺れておるじゃろうが!」
亀「・・・先生、そんな筋知りませんよ」


△2六銀!▲同銀△2四飛から、何が なんでも銀を取って△8七銀で潰れ、のようです。相手も気付かず△4四銀と引いてくれたので助かりましたが、いやはや序盤からこんな落とし穴があったとは・・・。

△4四銀以下はじわじわと押さえ込みを目指し、目標にしていた5五の歩もタダで取ることができて好調な流れです。

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第2図は端に手を付け、▲3四歩の突き出しに△同飛と取ったところ。こんなの誰がどう見ても▲7六飛と気分良く取る一手ですが、珍しく作戦勝ちになった動揺(?)からか▲2五桂と攻め急いでしまいます。以下△2四銀▲1三桂成△同銀引▲3六香△7四飛▲3二香成△同金・・・と、一見好き放題に攻めているような順ですが歩越しの▲5六飛の形がひどく、香を渡すと△5四香の痛打も生じます。

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実戦も痛打を喰らいました。ここで▲5五銀から辛抱強く指せばいいものを、完全に気が動転しているので▲4二金△同金▲5四飛△同飛▲6三角と斬り合います。もちろんGPS先生も後手大優勢の評価。

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第4図は終盤、△4五歩の叩きに一本▲1五香と走ったところ。普通に△1四歩でも困っていますが、強く△4六歩と攻め合いに来られました。この手でGPS先生は機嫌を損ねたようですが、まだ後手良しの評価です。

△4六歩の瞬間はまだ一手の猶予がありそうな形なので、もちろんこの瞬間に猛ラッシュをかけます。▲1三香成△同桂▲1二歩△2一玉▲3六香△3三歩▲6一飛△3一香▲1一歩成(第5図)

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ここで△同玉▲3三香成△同金▲同角成△2一金と進めれば後手勝勢、というのがGPS先生の判断。なるほど詰めろが続かなそうな形です。実戦は△3二玉▲5三銀と進み、いよいよ怪しい雰囲気が出てきたか、というところ。

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クライマックスは第6図。GPS先生曰く、ここで△5三同金▲同角成として、△1六桂▲同銀△1九角の筋で詰みがあったようです。対局中はそもそも自玉を一切見ていません・・・。実戦は△4一銀と埋めたので、▲4三金以下ヒーヒー言いながらもなんとか寄せきりました。

この勝ちで最高Rを更新。少しずつ24を再開してみて、勝ち運には恵まれている感じですが内容は結構ひどいのが何とも・・・。この将棋も反省点満載でした。できれば来年の春くらいには一瞬でも2300点に到達して、来年中には2300以上で安定できるくらいの実力を付けれたらいいなあと思います。


先手:kame1223
後手:某四段

▲7六歩    △3四歩    ▲6六歩    △5四歩    ▲7八飛    △5二飛
▲6八銀    △5五歩    ▲5八金左  △5四飛    ▲8六歩    △4二玉
▲7五歩    △3二玉    ▲6七銀    △3三角    ▲4八玉    △2二玉
▲3八銀    △1二香    ▲3九玉    △1一玉    ▲4六歩    △6二銀
▲4七金    △5三銀    ▲2八玉    △2二銀    ▲3六歩    △3一金
▲7六飛    △5一金    ▲6五歩    △4一金右  ▲6六銀    △3二金右
▲1六歩    △1四歩    ▲2六歩    △4四銀    ▲2七銀    △3五歩
▲同 歩    △同 銀    ▲3六歩    △4四銀    ▲3八金    △9四歩
▲3七桂    △4二角    ▲4五歩    △3三銀引  ▲5五銀    △8四飛
▲7七角    △7四歩    ▲6四歩    △同 歩    ▲7四歩    △7五歩
▲5六飛    △7四飛    ▲4六銀    △5三歩    ▲3五歩    △7六歩
▲8八角    △6五歩    ▲1五歩    △同 歩    ▲1三歩    △同 香
▲3四歩    △同 飛    ▲2五桂    △2四銀    ▲1三桂成  △同銀引
▲3六香    △7四飛    ▲3二香成  △同 金    ▲4四歩    △同 歩
▲4三歩    △同 金    ▲3二金    △5四香    ▲4二金    △同 金
▲5四飛    △同 飛    ▲6三角    △7八飛    ▲5四角成  △同 歩
▲4四角    △4五歩    ▲1五香    △4六歩    ▲1三香成  △同 桂
▲1二歩    △2一玉    ▲3六香    △3三歩    ▲6一飛    △3一香
▲1一歩成  △3二玉    ▲5三銀    △4三金打  ▲6二飛成  △4一銀
▲4二銀成  △同 銀    ▲5三金    △4一銀    ▲4三金    △同 玉
▲6三龍    △5三桂    ▲同角成    △同 銀    ▲3五桂    △4四玉
▲4五歩    △同 玉    ▲4六金    △3四玉    ▲5三龍    △1六歩
▲5四龍    △4四歩    ▲4三桂成  △2四玉    ▲4四龍
まで137手で先手の勝ち
 

今日は自戦記と講座の中間を意識した内容で更新したいと思います。数日前の安倍の実戦からです。

序盤の形を研究することはプロにおいても重要なテーマであり、素人も素人なりにじっくり考えるという機会にもなります。一方、終盤の形を知ることも、確実に勝率アップに繋がります。今日は終盤の形を想像しながら寄せるという例を紹介してみます。

今日は終盤がテーマなので中盤までは簡単に。ポイントは48手目あたりだったでしょうか。

2013-11-13a

△4五桂を▲同桂と取っては△同竜と活用されてしまうので、竜の行方を伺ったところです。竜取りを無視する手や竜を引く手、単に取る手などありますが、本譜は少しでも中央にと△2六竜。ただし本譜を見ると1筋へ利かせてせめて△同竜と取っていれば、まだまだ難解だったでしょう。以下4筋をこじ開けて角を活用できるようになり、そこから手順に飛車も打ち込んだことで、徐々に良くなったと思います。

2013-11-13b

今日のメイン、基本図はこの局面。駒の損得はほぼありませんが、玉が固く駒の効率も良い先手が良しです。2筋あたりから金を打ち込んでじっくり駒得を計る順もありそうなところですが、ある狙いを持って▲3二馬から▲3三竜と清算し、▲6一角と決めに行きました。

2013-11-13c

後手は金気があればまだ粘りも効きますが7筋を受ける形自体が難しく、また▲5二角成と金を取られるとジリ貧になりそうです。そこで△5一金と引いて攻めを切らしに行くのも仕方ないところ。金2枚なら簡単な即詰みですが金銀を打ち込み詰めろを掛けます。▲8一銀不成に対する逃げ道を用意する△9四歩に、▲8一金と取ったのが狙いの一手です。(△9四歩のところ、△8四歩なら即詰みがあります。調べてみてください。)

2013-11-13d

▲8一金は詰めろではなく、角をタダで取られてしまうため、一見すると不安になる手です。しかしここで▲8五桂と打つと有名な必至の形になることに気付けば、自信を持って指せる手です。(▲9三桂成と▲9一銀成が同時に受かりません。)この形が見えたため、基本図からの▲3二馬が決断できたのです。形を知らなければ、実戦の中でここまで読みを掘り下げることは難しかったと思います。(もっとも、この局面では自玉に危険が全く無いので一旦▲4三角成などとしても勝てるかもしれませんが…。)

形を知ることで読みを省略でき、それが決め手になった例として紹介しました。


先手:安倍
後手:某初段

▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △4四歩    ▲4八銀    △3三角
▲5六歩    △4二銀    ▲6八玉    △4三銀    ▲7八玉    △2二飛
▲3六歩    △3二金    ▲5八金右  △6二玉    ▲7七角    △7二玉
▲8八玉    △5四歩    ▲6六歩    △4二角    ▲4六歩    △3三桂
▲4七銀    △1四歩    ▲1六歩    △2一飛    ▲9八香    △1二香
▲9九玉    △2四歩    ▲3七桂    △1一飛    ▲1八飛    △1五歩
▲同 歩    △同 香    ▲同 飛    △同 飛    ▲同 香    △1九飛
▲6八金寄  △1五飛成  ▲4五歩    △同 桂    ▲1六歩    △2六龍
▲4五桂    △同 歩    ▲6五歩    △5三角    ▲1二飛    △4四香
▲5五歩    △同 歩    ▲6四歩    △同 角    ▲6七香    △4二角
▲5五角    △3三角    ▲8八銀    △1一歩    ▲1三飛成  △5四歩
▲7七角    △6二銀    ▲6四歩    △同 歩    ▲8六角    △5五桂
▲5六桂    △4七桂成  ▲6四桂    △8二玉    ▲5三歩    △6三歩
▲5二歩成  △同 銀    ▲同桂成    △同 金    ▲4一銀    △4三銀
▲3二銀成  △同 銀    ▲3一角成  △4三銀打  ▲3二馬    △同 銀
▲3三龍    △同 銀    ▲6一角    △5一金    ▲7二金    △9二玉
▲8二銀    △9四歩    ▲8一金    △6一金    ▲8五桂    △3九角
▲9一銀成
まで103手で先手の勝ち

ここではたまに自戦記も書いていこうと思ってます。よろしくお願いいたします。棋譜は記事の最後にありますので、良ければそちらも参照ください。

ちなみに将棋はほとんど「将棋倶楽部24」で指しています。今や公式サイトですから、ここを見てくれている方はご存知でしょう。今回は数日前に指したR対局を紹介します。

後手番の戦型はいろいろ指していますが、ここでは角換わり腰掛け銀を選択。6四に角を打つつもりで駒組みを進めますが、34手目で手が止まります。

2013-11-09a

4筋の位を取られてみると、△6四角には▲3七角と合わされ手損するだけになっています。後手番なので一旦我慢して様子を見ることにします。

2013-11-09b

少し進んで▲5五銀左まで。先手としては守備力も考えて▲5五銀直としたいところですが、△4五銀のときに困るということで左銀をぶつけてます。これに対して△同銀は▲同角で角のにらみが強力すぎるため、△3一玉と引いて攻めを呼び込みます。先手としても攻める筋が少ないところで、直後に▲1五歩と来ましたが、後手玉が遠くなったところなので若干指しすぎのように見えます。

2013-11-09c

ここで△5五銀と取ったのが結果的に良いタイミングでした。▲同角は成桂がタダになり、角を成っても取れる駒がありません。仕方なく△同銀ですが、6三への利きが無くなり銀が中途半端です。ただこちらもその後一旦どこかで手を戻しても良かったかもしれません。

2013-11-09d

クライマックスはこの局面。後手玉はなかなか捕まらないので詰めろを続ければ勝ちです。角筋を止めて上部も押さえる△3六桂で簡単に勝ちと思ったのですが、指してからよくよく読んでみると5筋から上部にスルスルと逃げる筋があってなかなか詰みが見えません。▲6四桂でかなり焦りましたが、最後は角を抜く筋を恐れて先手が詰みを見逃し、なんとか勝つことが出来ました。

先手:某初段
後手:安倍

▲7六歩    △8四歩    ▲2六歩    △8五歩    ▲7七角    △3四歩
▲8八銀    △3二金    ▲7八金    △7七角成  ▲同 銀    △4二銀
▲3八銀    △6二銀    ▲4六歩    △6四歩    ▲4七銀    △6三銀
▲5八金    △5二金    ▲3六歩    △1四歩    ▲1六歩    △4一玉
▲6八玉    △3一玉    ▲7九玉    △5四銀    ▲5六銀    △6五歩
▲9六歩    △9四歩    ▲4五歩    △3三銀    ▲3七桂    △2二玉
▲4六角    △4二金右  ▲2五桂    △2四銀    ▲6六歩    △同 歩
▲同 銀    △8六歩    ▲同 歩    △同 飛    ▲8七歩    △8二飛
▲5五銀左  △3一玉    ▲1五歩    △同 歩    ▲1三歩    △6五歩
▲6七金右  △4九角    ▲1五香    △同 銀    ▲1二歩成  △同 香
▲1三歩    △同 桂    ▲同桂成    △8六歩    ▲同 歩    △5五銀
▲同 銀    △8七歩    ▲4四歩    △同 歩    ▲1二成桂  △8六飛
▲1三角成  △4一玉    ▲2二成桂  △8八歩成  ▲同 金    △6七角成
▲3二成桂  △同 金    ▲7八金打  △6八銀    ▲同 飛    △同 馬
▲同 玉    △4八飛    ▲5八香    △6六桂    ▲7七玉    △7八桂成
▲同 金    △8九飛成  ▲6三角    △5二香    ▲8七銀    △7四桂
▲6四桂    △8六金    ▲6七玉    △6九龍    ▲6八歩    △5八龍
▲5六玉    △4五金    ▲6五玉    △5五金    ▲7五玉    △6五金
▲8四玉    △8二香
まで110手で後手の勝ち

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